
壺coffeeシステムの開発者
桜材壺窯焙煎器
西村汰三郎
1947年 昭和22年 (2026年79歳)
奈良県十津川で生まれる
現在、奈良県生駒市在住
鉄鋼技術者であった父の影響を受け、幼少期よりものづくりに親しむ。父はダイキンに勤務し、主に大砲の砲身加工など高度な金属加工に携わっていた。
その背中を追うように、自身も鉄鋼技術の道へ進み、各地で経験を積んだ後、日本ペイントに入社。試験機器・設備の設計に従事し、電気・機械・板金・配線・溶接・旋盤・フライス加工・プログラミングに至るまで、幅広い技術と知識を習得する。
また私生活においても創作意欲は尽きることなく、浄水器やトレーニング器具などを自作するなど、「自分の手で形にする」ことを追求し続けてきた。
転機となったのは2003年。店頭で“煎りたてのコーヒー”と出会ったことだった(※一宮物産株式会社)。当時は手作業で焙煎していたが、「理想の焙煎を実現する機械を自ら作りたい」という思いが芽生え、本格的にコーヒーの研究を開始する。
【制作段階での苦労】
試行錯誤の中で着想を得たのが、“壺型焙煎機”である。オーディオ機器の構造からヒントを得て設計されたこの焙煎機は、内部に円弧状の羽根を持ち、豆を均等に転がす独自構造を採用。しかしその製作は極めて困難で、多くの窯職人に依頼するも断られ続けた。
そんな中、唯一製作を引き受けたのが赤膚焼の職人であった。使用した土は信楽の耐火土、1300℃で焼成し、直火使用のため釉薬は施していない。
完成した壺窯もすべてが同一品質になることはなく、厚みや羽根の精度、回転性能にばらつきが生じた。結果として10個制作しても実用に耐えるものは2〜3個程度。しかしその個体差こそが手作りならではの味わいを生み、コーヒーの風味にも独自性を与える要素となった。
焙煎機は2003年から開発を開始し、1台ごとに改良を重ねながら現在の形へと進化。現在では同様の壺窯を製作できる職人も少なくなり、その希少性は一層高まっている。
構造面では、壺窯とモーターの間にジョイントを設けることで熱を遮断。壺内部は最大約350℃まで上昇し(ガス加熱で約1時間)、陶器特有の遠赤外線効果により、豆の表面だけでなく芯からじっくりと火を通す設計となっている。
さらに、煙を効率よく外へ逃がす構造を採用することで燻しを防ぎ、「熱は閉じ込め、煙は逃がす」という理想的な焙煎環境を実現。雑味のない、芯まで均一に焼き上がったコーヒーを可能にした。
細部にもこだわりが宿る。持ち手には桜の木を使用し、モーター部の外装にはブラスト加工による梨地仕上げを施すなど、機能性と美しさを兼ね備えた設計となっている。
なお、一般的にコーヒー豆へ伝わる温度は180〜230℃とされるが、これはあくまで統計上の数値であり、実際の焙煎は素材や構造により大きく変化する。その曖昧さもまた、手仕事の焙煎ならではの奥深さである。
伝統的な焼き物と最先端の技術を融合させた壺型焙煎機は、唯一無二の存在として現在も進化を続けている。



After that, everything unfolded naturally. We started talking, then meeting for coffee, then walking by the water almost every evening. We both loved slow days, quiet places, and the comfort of being around someone who doesn’t need many words.
When we got engaged, it wasn’t a grand gesture — just the two of us at home, with dinner in the oven and music playing softly in the background. It felt simple, real, and exactly right.